子宮の教科書 第百二十一話
Q30 検査結果を聞いたけど、よくわからない!
A 検診されているのは自分の身体です! 本当に大事なのは、検診後です!
会社の定期検診などを受けたら、自分は何の検査を受けたのか、きちんと把握しておくことが大切です。 たいした説明もされず、流れ作業に乗るように検診を受けてしまいがちですが、自分の身体のことは、自分で知らないと困ります。
また、会社の健康診断で婦人科の検査がついていることもありますが、「社会の中で婦人科の病気がわかっちゃうのはちょっと嫌だ」と思う方もいるでしょう。
また、検診センターの検査は、パートの医師などが行うため、検査もやりっぱなしであることが多いのが内情です。必ずしも専門の先生が診ているわけではないため、検診結果で異常が出ても、「専門のところに行ってください」と、検診センターではほとんど説明してくれないということが多々あります。
「『急いで専門に行ってください』って書いてあるけど、これはガンを疑って急がなきゃいけないのか、それとも別に急ぎじゃないの?」なんて、自分で判断することは難しいですよね。けれどもセンターでは説明してくれないので、トラブルも増えてきています。
それを考えると、最初から産婦人科に行けば、少なくとも検査をしてくれるのは婦人科の先生ですから、安心感があります。検査結果に問題があったときは、きちんとした病院を紹介してもらえるでしょうし、説明を十分に聞くことができます。ガンなどの病気についても教えてくれるでしょう。
どこで健診を受けるのが自分にとって一番都合がよいのかよく考えて、そのときの状況や自分の意識に合わせて決めることが大切です。
著者:宗田 聡医師(広尾レディース院長)
引用:31歳からの子宮の教科書(出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン)