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子宮の教科書 第百二十三話

自己判断や忙しさで言い訳すると大変なことに!


とても残念なことに、健診をちゃんと受けて、こうした結果が出たにもかかわらず、別の病院や大学病院に行き、何も医師に相談せず、検査だけをだまって再度受けられる方がいます。

そして、その結果が正常という結果で出ることがあります。そのように出てしまうと、「なんだ、自分は治ってるんじゃないか」と思う人がいますが、それはとても危険です。

たまたま細胞を採った中に、そういった異型の細胞が入らなければ、判定は「正常」と出てしまうことがあるからです。

検査結果が、本当に何もないのか、それともたまたま細胞が入らなかっただけなのか、区別がつきません。

ですから、間をあけて定期的に検査をする必要があります。仮に初期の変化が始まったとしても、検査にたまたま引っかからなかったということもあります。

ガンという病気は、いきなり進みません。10年ぐらいかけて進みます。1年で急に悪性までは進みませんから、毎年検査をしていれば、十分間に合います。

再検査したらたまたま「正常」が出たので安心して、自分に都合よく考えてしまい、その後健診に4、5年行かず、検査したらもうガンになっていた、ということもあります。

実際に初期ガンの方で、「ここのところ忙しくて3,4年受けていなくて」などといっていて、「その前は、受けていて、何でもなかったの?」と聞くと、「4,5年前受けたときに、擬陽性とか、再検査とかいわれたような……」というケースがあります。「再検査には行ったの?」と確認したら、忙しくて、そのままになっちゃって(汗)」と放置していらっしゃいました。検査によって初期の段階で警告してくれているのに、残念ですよね。


著者:宗田 聡医師(広尾レディース院長)

引用:31歳からの子宮の教科書(出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン)


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